恋する心は“あなた”限定

「俺、由優ちゃんに本気だったんだけど諦めることにした。二人を見てると入りこめそうにないし。だって相思相愛だもんな。」


「前澤君…」


少し顔を俯けて話している姿に胸が苦しくなる。


「俺、今後は二人を応援するよ。アイツに対する苦情ならガンガン引き受けるからね!」


前澤君は、ポンポンと自分の胸を軽く叩くと、顔を上げてニッコリと笑った。


「うん…。ありがとう。」

私が少し声を震わせると、前澤君に抱きしめられた。


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