恋する心は“あなた”限定
これじゃあ、理緒に笑顔でなんか渡せないよ…。
苦手なものをプレゼントに贈ったって、喜んでくれるわけない…。
新谷さんの方が、ちゃんと理緒のこと…分かってるじゃん…。
胸がツンと痛くなり、ジワッと涙が込み上げてくる。
今日は…都合が悪くなったっていうことにして帰ろうかな…。
朝比奈先生にお願いして理緒に伝えてもらおう…。
そう考えていると…
「由優……?」
私を呼ぶ声に全身がビクッと震えた。