恋する心は“あなた”限定
「由優、どうした?なんか元気ないっていう顔してるな。」
「そ…そう?そんなこともないけど……」
とぼけて否定したものの……
「由優ちゃんもイケメン君が隣の席になって、色々と大変みたいなの。生徒会長も相談にのってあげてね…!」
な〜んて、朝比奈先生がバッチリ喋ってしまったため、雅お兄ちゃんの顔はみるみる心配そうな表情になっていく。
「そっか…。何か困ったこととか、悩みがあったら遠慮なく言えよ?クラスの女子から嫌がらせとか受けたりしてねぇよな?」
「だだ…大丈夫だよ!休み時間とか女の子たちが来て席に座れなくなる時もあるけど、嫌がらせとかはないから!」
慌てて首を横に振ると、雅お兄ちゃんはポンと私の頭に手をのせて、にっこり微笑んだ。