恋する心は“あなた”限定
ホームルームが始まるまで、あと5分ほどになると、私は保健室を出て教室へと走った。
今日…午後から雨っていう予報だったけど、もう降ってきそう…。
どんよりと曇る空を見ながら、教室にやって来ると、後ろの扉から静かに入った。
ちょうどホームルームの始まりを知らせるチャイムも鳴り、空守君を囲んでいた女の子たちも席に戻っていく。
良かった…
ナイスタイミング…。
コソコソと自分の席に着くと、空守君は私の方に視線を向けた。