恋する心は“あなた”限定
中に入って来たジャージ姿の空守君は、何だかフラフラとした足取りだ。
なんだか様子がおかしい…。
空守君のところに駆け寄って、どうしたのか聞こうとすると、ギュッと抱きしめられてしまった。
「そ……空守君??」
なんで?なんで??
私…空守君に抱きしめられてる!?
一人でパニックになりながら離れようとすると、私の肩にガクッと空守君が顔を伏せる。
「…………包海。」
そう呟いた声と共に荒い呼吸が聞こえてきた。