恋する心は“あなた”限定

“ガラッ”

しばらくすると保健室の扉が開く音がして、由優は肩をビクッとさせた。


「朝比奈先生が来たんだと思います。ちょっと話をして来たいので手を離してもらっても…いいですか…?」


か細い声でお願いをされ、俺はパッと手を離した。


本当はもっと握りしめていたかったんだけどな…。


「あれっ?由優ちゃん、どうしたの?」


「あの……実は…」


白いカーテンを少し開けて出ていった由優は先生に事情を説明している。


それを聞いて、先生が俺のところにやって来た。



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