恋する心は“あなた”限定
送る…?
由優と一緒に帰るってことか…?
心がざわつく。
ますます誰なのか見たくなってきてしまった。
「良かったじゃない…!先生も由優ちゃんが一人で帰るよりもずっと安心出来るわ〜!」
保健の先生のテンション高い声がカーテン越しに聞こえてくる。
あ〜、俺は安心出来ねぇんだけど!
「で……でも…」
由優は申し訳なさそうな声を出すが…
「ほらほら、由優ちゃん!遠慮せずに彼に送ってもらいなさい!」
「由優、おいで?」
二人にそう言われ、あっという間に帰ってしまった。