恋する心は“あなた”限定
男の顔……やっぱり何がなんでも見ておけば良かったな…。
結局、あのあと保健室でしばらく休んで家に帰って来た俺は、ベッドへと潜りこんだ。
保健の先生、“彼”って言ってたよな。
まさか……由優の彼氏?
いやいや、由優は遠慮してるようだったもんな。
普通、彼氏だったら遠慮するか?
そんなことばかりが頭を駆け巡り、もはや熱がまだ少しあることや、具合が悪いことなんて、すっかり忘れてしまっていた。