恋する心は“あなた”限定

「え?」


後ろに振り向くと、クラスの女の子数人がニコニコしながら立っていた。


な…なんだろう?


少し警戒していると、その中の一人の女の子が、帰ろうとしていた私の腕を引っ張って、ベランダへと連れていく。


教室とベランダの間のガラスのドアをパタンと締めると、数人の女の子たちが私の周りを囲んだ。



「包海さん、お願いがあるの…!」


ま……まさか、お願いって…。



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