恋する心は“あなた”限定
「一度、理緒君とお話しして欲しいの!お願い!」
……まさに予感的中。
顔の前で両手を合わせてお願いする女の子たちに、思わず苦笑いを浮かべてしまった。
これで5回目くらいかな…?
さすがに女の子たちの笑顔を見るとピンときちゃう。
「あ…あの、私は話すことが特にないから…」
「もうクラスの女の子で、理緒君と話したことないのは包海さんぐらいなのよ〜。」
「由優ちゃんだったら、理緒君も何か反応あるかもしれないし…!」
立て続けの言葉攻めに、笑顔も引きつりそうになる。