恋する心は“あなた”限定
その光景を不思議そうに見つめる空守君。
心臓の音はドキドキからバクバクへと、たちまち変わった。
「で、でも空守君、朝は“パス”って言ってましたよね!?何か用事があるんじゃないんですか…?」
「パスしたのは花火大会。別に用事があるわけじゃねぇよ。あんまり賑やかすぎる場所には行きたくねぇんだ、俺。」
えっ、そうなの!?
空守君も、私と一緒なんだ…!
思わぬところで発見した共通点が、ちょっぴり嬉しい。
あ……
でも今は、ささやかな喜びに浸ってる場合じゃなかったんだ…。