Time Machine
〜中1〜
「ゆ・・・裕太ぁ〜;;」
「元気でね〜;;;」
「ひっく・・・忘れないでね・・・」
・・・・・。
「忘れないよ。」
俺がにっこり笑うと余計に泣いてしまう女子たち。
・・・逆効果だったか・・・。
「じゃあな。裕太。元気でやれよ。」
「ってかお前がいなくなるから俺らにも新時代が来たんじゃね??」
「チャンス到来か!!」
「裕太、モテモテだったからなぁ。」
「馬鹿。今もだよ。だからこんなに女子が来てるんだろ??」
「あ、そうか。」
男子は口々に勝手なこと言う。
でも、うっすらと涙が見えるから・・・
俺も少し泣きそうになる。
女子みたいに泣きわめくのもそれはそれでいいけど
笑顔で見送られた方が嬉しいし、心が温まる。
「元気でな。」
俺はそう言って車に乗り込んだ。
今日は引っ越しだ。