スーパーマン

俺はあの時学習したんだ。


コイツの言うことを真に受けると痛い目にあうって…。



「別にいいじゃん。ちょっと話すぐらい。」

『……。』


無言の反抗。


わかるだろ??


お前と俺は過去のこと。


もう終わったことなんだ。


これ以上、俺の人生を狂わすのはやめてくれ。



俺は無言なまま梨花子の隣を通り過ぎる。


早く家に逃げ込みたい。


早くコイツから解放されたい。


その一心だった。


しかしエレベーターに入る直前、俺はアイツのある言葉で立ち止まってしまったんだ。



< 167 / 252 >

この作品をシェア

pagetop