スーパーマン
『うわーん』
あたしは思いっきり麻理に抱きついた。
麻理は優しくぎゅって抱きしめてくれる。
まるで小さい子をなだめるみたいに。
ポンポンって背中をさすってくれる手が安心できる。
…こんな風に抱き合うのはいつ以来だろう。
小ちゃい時は、こうやって麻理とよく喜びあったり、
慰めあったりしてたのにね。
年を重ねるほど、あたしたちは不器用になっちゃったんだ。
でも小さい時と変わらず、麻理の腕は優しさで溢れていた。