スーパーマン

ていうか、今思ったけど…。


あたし、おせっかいだったかな。


大丈夫だよね!?



「あっ、ちょっと待って!!」


後ろから声が降ってきた。


思わず、急いでるのを忘れて、足を止める。


「ありがとなっ!!」


足を止めるばかりではなく、後ろを振り返った。


東條廉が、


あたしに、


ありがとうって言ってくれた…!!


あたし、役に立てたんだ!!


胸がほっこりする。



あたしは幸せな気持ちで階段を降りた。


その日はもちろん遅刻だったけど、胸の中は満たされていた。






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