スーパーマン


迷わず隣に座る。



なんだか不思議な感じ。


どんなに手を伸ばしても届かなかった人が、


今、


ここにいる。




「――だよね??」

『え??』


ボーっとしていたあたしは東条廉の言葉が聞き取れなかった。


思わず聞き返してしまう。



「…だから、この前の吹っ飛んできた人だよね??」


世界に色がついた気がした。



『覚えててくれたんですか??』


身を乗り出す。



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