the Language of Floweres
紫乃を悲しめたくない。
でもこれ以上この場にいれば、
間違いなく俺は
言わなくていいことを
言ってしまう。
「そうやって姉貴面すんのやめろよな。今日はもう部屋に戻る。」
そう言って立ち上がれば
紫乃の部屋を出て行こうとする。
紫乃がどこか泣きそうな声で
「紫蘭…」
と、俺の名前を呼ぶ。
そういうのも
全部俺のものじゃないなら
いらない。
「ごめんね」
呟かれた言葉に
気づかないフリをして
紫乃の部屋から出て行く。