大切な大切な幼なじみ


来てしまった・・・帰りのHR。

佐藤先生、涙目になってる・・・。


「村田さん・・・」


先生に手招きされて教室の前に出る。


「・・・自分で言える?」

「はい」


私は、クラスの皆にお母さんが死んだ事を言ってない。

これから言うつもりもない・・・。


「私は、1年3組になった事が・・・嫌でした。」


皆は、なんだろうって顔でこっちを見てる。

翔太にも引っ越しの事は言ってないから、びっくりしてる。

でも私は、転校するから挨拶をするんじゃない。

皆に・・・1年3組の皆に感謝の気持ちを伝えたいから挨拶をする。


大きく深呼吸をする。
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