大切な大切な幼なじみ
「入学式の日からいじめられて・・・私がどれだけ悩んだか。桜小から来た女の子を憎んだか。でも、心からは憎めませんでした・・・皆は本当はすごく優しかったから。私にとって翔太とてっちゃんがどれだけ大切な存在か理解してくれたから・・・」
言いながら泣きそうになった。
翔太に目を向けると目が真っ赤になっていた・・・。
「今朝、皆に『誕生日おめでとう』って言ってもらえてすっごく嬉しかった。本当にありがとう。最高の誕生日になりました。」
皆に対して礼をして、覚悟を決め顔をあげる。
「・・・私、この学校が大好き。明日からは・・・隣町の春風中学校に・・・いかなきゃ・・・ならない・・・です」
涙があふれる・・・。
でも皆にきちんと伝えたいから。
「この学校に・・・通えなくなるのは・・・ひっく・・・辛いけど・・・今まで、短い間・・・本当にありがとう」
やっと言えた・・・翔太を見ると、
「頑張ったな」
口パクでそう言ってくれた。
私の為にないてくれる子もいた・・・絶対に手紙書くから・・・。
そうつぶやいて席に戻った。
もう涙は止まっていた。