大切な大切な幼なじみ
「どうして?」
「菫はね・・・いっつも自分の気持ちは後回しにしよった。人の事情ばっかり考えてね・・・今の桜ちゃんと一緒。吹奏楽部に入りたいけどお金がかかるって言ってね・・・」
「・・・・・・・・」
「やりたいならやればええ。中学生が家の事情なんか考えて自分の気持ちを抑える必要なんかない。もっと自分の気持ちに正直になりなさい・・・」
自分の気持ちに正直に・・・。
「私・・・吹奏楽部に入って打楽器やりたい。明日見学に行っていい?少し帰りが遅くなるかもしれんけど」
「はいはい・・・行っておいで」
「うん!」
おばあちゃん、ありがとう。