白の世界~last love~
でも…まぁ。好意だし?
「…ども」
おとなしく借りることにした。
「いーえ!」なんて少し安心したように笑うもんだから…
なんか恥ずかしくなって俯いてしまった。
…たぶん顔赤いと思う。
こういうの慣れてないし。
そしてそして。
なんてこの人は勘がいいんだろう。
「もしかして…照れてる?」
なんてズバッと当てられてしまった。
しかもすっごいストレートに。
「照れてない!」
当てられたことに恥ずかしくなってムキになってしまった。
そんでもって自分のベッドにゴ―。
「ねー!平気ー?」
なんてのんきに聞いてくる都筑健にイラッとしながらまた「平気!」と怒鳴ってしまった。

…こいつと同室まだ初日なんだけど。
毎日こんな調子なのかな?
だったらめんどくさいなぁ…。
でも。
ひねくれたあたしが少しは変われる…かも?
…なんて思ったあたしが馬鹿だったのかも。
あたしが変われることなんて無い。
そう…あの日から。
これからもずっと…
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