白の世界~last love~
寝るまで手をつないでてくれたから。
些細なことがホントにあたしの心の支えになってた。
お母さんに全然会えないあたしの本当のお母さんみたいな存在だった。
…なのに。
お母さんのような人に裏切られたあたしはどこに頼ればいいの?
誰を信用すればいいの?
大げさかもしれない。
あたしを傷つけないための優しさだったのかもしれない。
でも…嫌だった。
ホントのこと言って欲しかった
…もう……分かんないよ…


あたしは一人泣きながら決めた。
もう誰も信用しない。
人は信用しても必ず裏切る。
それならもう…やめてしまえばいい。
あたしはまた逃げる。
都筑健も…いつかはいなくなる。
好きになって裏切られるのが怖い…。
もう嫌だよ…。

…カシャン

あたしは心に鍵をかけた。
もう…だれも入れないように…。
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