私こそ光る☆君 ~エレジー編~
「んー、あなた身長もあるし男の子でも大丈夫そうね。採用決定!」


社長さんオカマ疑惑(いや、疑惑ではなく、もうオカマ決定?)について考え込んでいたら、いつの間にか採用が決まってしまっていた。



そんな~!!

落とされる自信あったのに~!


自分の167cmの身長が憎い。


そんな簡単に男装アイドルを認めちゃダメです、社長さんっ!



「はじめまして。シルバー†ムーン社長の高槻大(たかつき はじめ)です。
よろしくね」


『よろしくお願いします』


社長さんのウインクに若干引きながらも挨拶する。

フレンドリーな人だけど、初対面でウインクって……。


オカマ(推定)のウィンクの破壊力は絶大だ。



「さっそくデビューのことなんだけど、二週間後にしようと思うの。それでね、芸名のことなんだけど何か考えてきた?」


『いいえ、突然のお話だったので特には何も』


「それじゃあ、あたしが考えたんだけど、紅月光(こうづき ひかる)っていうのはどうかしら?」


『こうづき、ひかる、ですか……?』


「紅の月に、ライトの光で紅月光よ」


とっさに漢字が思い浮かばなくて首を傾げると、社長さんが教えてくれる。



紅月光……。


うん、いい名前。

気に入った!!





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