私こそ光る☆君 ~エレジー編~
『とってもいい名前ですね。気に入りました。考えてくださってありがとうございます』


「いいのよ、このくらい。私もあなたのご両親にはお世話になったから。それとね、あなたにもうひとつお話があるの。実は、あなたの所属するグループ、まだ決まってないのよ。他の新人の子と組んでもらおうかとも思ったんだけど、まだまだダンスも歌も未熟な子ばかりで。とてもじゃないけど二週間後なんて間に合いそうにないのよ。どうしようかしら~?」


ん?

じゃあ、私は?

私より早く事務所に所属している人が間に合わないなら、私だって無理なんじゃないの?


『あの、社長さん、私も二週間でなんて無理です』


「あなたなら大丈夫よ。だってあなた、あの松田祐二(まつだ ゆうじ)と花里美香(はなざと みか)の娘なんでしょう?」


そりゃそうだけど……。


『松田祐二』と『花里美香』とは私の両親の芸名である。


その二人のとして、社長さんは私に期待しているってこと?

それならちょっと荷が重いかな……。


色々と習い事はさせてもらったけど、お母さんやお父さんに直接ダンスや歌、演技を教えてもらったことはない。


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