私こそ光る☆君 ~エレジー編~
『いやぁぁぁぁっ!!』


自棄になって目の前のミイラに突進する。

ミイラは見事ひっくり返り、そのまま逃げた。




ひとしきり走った後。


『はあ、はあ、はあ……』



膝が震える。

立っていられない。

仕方なくその場にペタンと座り込んだ。

今更ながら恐怖がよみがえってくる。


座り込んだまま動けずにいるとまたもや誰かの足音が聞こえてきた。

足音は急速にこちらに近づいてくる。


どうすることもできず、もうダメだと思ってうつむき、ギュッと目をつぶって覚悟を決めたその時……?


「おいっ!!」


聞き覚えのある声。

このちょっと傲慢で偉そうな感じの声は……?



遥だっ!!


顔をあげると大きく肩を揺らして息をする遥がいた。



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