私こそ光る☆君 ~エレジー編~
『16歳です』


「ホント!? じゃあ僕らとタメだねー。セイくんもハルちゃんもしーちゃんもみんな16歳なんだよ!僕のことは由依って呼んで!!呼び捨てでいいから。あと、敬語もナシでいいよー。みんなもそれでいいよね? ヒカぴょん、よろしくー☆」


セイくん、ハルちゃん、しーちゃんとは【Rainbow Garden】の3人のことだろうか?


由依くん、改め由依はニコッと微笑むと、ふぎゅーっと私に抱きついてきた。



『っ!!!!』


抱きしめたい、と思っていたところに逆に抱きつかれて動揺する。

ううん、動揺以上に嬉しかった。



「あー!ヒカちゃん赤くなってる。かーわい~♪☆」


キャラキャラと笑いつつ、由依はさらにぎゅーって力をこめて抱きしめてくる。



いや、いや、いや。

あなたの方が可愛いですから!

天使だ。

天使がいるー。


思わず誘惑に負けて、由依の頭を撫でなでしてしまった。


髪の毛もふわふわだ!

幸せ~……。



「おい、お前らじゃれるのは後にしろ。光、早く始めろ」



時間にしてほんの数秒。

せっかく柔らかな髪の感触と、可愛い子に抱きつかれるという至福の時を堪能していたというのに、キレ気味に先を促す遥に邪魔されてしまった。



遥ってカルシウム不足なのかな?

いきなりそんなに怒ることないのにね。



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