私こそ光る☆君 ~エレジー編~
せっかく監督のこと見直したのにとがっかりしつつ、あたりを見渡すとほぼ全員が笑いこけている中、違う空気を醸し出している人物を数人見かけた。
遥、紫水、由依、清龍のことである。
遥以外、皆顔は笑っている。
しかし、床にしゃがみ込んで落ち込んでいる監督を食い入るような目つきで見つめていた。
遥にいたっては不機嫌なのをあらわにし、“俺はこの世のすべてが気にいらねぇんだよ”とでも言いたげな様子だ。
この場をおさめるため、グッと気持ちを抑える遥。
撮影開始の号令がかかり、配置につく直前のこと。
すれ違いざま、
「覚悟しとけ。
このドラマ撮影期間中にお前を恋に落としてみせる……」
と遥は私につぶやいた。
言葉の意味を理解するより先に、胸がドキッと不自然な音をたてる。
“お前を恋に落としてみせる”
それは紛れもなく遥から私へと叩きつけられた挑戦状。
俳優としてのプライドが遥にそう言わせたに違いない。
それなのにこんなに胸がときめくのはなぜ?
愛の告白に聞こえてしまうのはなぜ?
たくさんの疑問が胸をよぎる。
“恋”
この言葉がやけに重く響いた。
遥、紫水、由依、清龍のことである。
遥以外、皆顔は笑っている。
しかし、床にしゃがみ込んで落ち込んでいる監督を食い入るような目つきで見つめていた。
遥にいたっては不機嫌なのをあらわにし、“俺はこの世のすべてが気にいらねぇんだよ”とでも言いたげな様子だ。
この場をおさめるため、グッと気持ちを抑える遥。
撮影開始の号令がかかり、配置につく直前のこと。
すれ違いざま、
「覚悟しとけ。
このドラマ撮影期間中にお前を恋に落としてみせる……」
と遥は私につぶやいた。
言葉の意味を理解するより先に、胸がドキッと不自然な音をたてる。
“お前を恋に落としてみせる”
それは紛れもなく遥から私へと叩きつけられた挑戦状。
俳優としてのプライドが遥にそう言わせたに違いない。
それなのにこんなに胸がときめくのはなぜ?
愛の告白に聞こえてしまうのはなぜ?
たくさんの疑問が胸をよぎる。
“恋”
この言葉がやけに重く響いた。