PRAY MACENARY
シバの目の前に置かれる小型のモニター。

画面には先頃のバラックの出撃により撃破されたゴーストと呼ばれるAMの機載カメラから送られた戦闘映像が映し出される。

「僭越ながらご説明申し上げます。」

部下の軍人がこの映像の経緯を説明し始める。

「この映像を撮影したのは我が基地に先日配備されたステルス機能搭載AM、ゴースト。

バラックのAM出撃を感知後に防衛隊AM10機とは別に4機編成の小隊で出撃。
任務は敵戦力の確認でありました。

ゴースト小隊の会敵時、バラック側のAMは4機が防衛隊と戦闘中。

ゴースト小隊は一機のAMに殲滅されたものと思われます。」

「本当にこの一機だけか?相手は。」

モニターに映し出されたのは空を舞う隼の姿。他のバラックのAMの姿は無い。

「映像を見る限り、敵機はその一機のみです。

他の敵機4機はその当時、防衛隊と戦闘をしておりました。そのことはレーダーでも確認済みです。」

「バラック側は出撃時は5機、防衛隊接触時から機体反応が一機減った。

それがこの飛行タイプの機体ということか。」

シバはモニターを見つめたまま目蓋を落とした。
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