PRAY MACENARY

一章

荒野、その一帯はそう呼ぶのに相応しい様相を呈していた。

大地には草木が僅かに生え、太陽は静かに輝いている。

一本だけ走る道は最寄りの小さな町までは車で30分、その間には錆びれたレストランバーが一軒あるだけ。

そんな場所にソレはあった。

四方を鉄条網に囲まれた、広大な敷地。

鉄条網の中にあるのは巨大な格納庫、その脇、50m程離れた所には薄汚れたコンクリートで造られた横長の二階建ての建物がある。

建物の前に止められた大型のトレーラー。運転席のラジオからは軽快な音楽と共にＣＭが流れていた。