PRAY MACENARY
「と…、いうわけだ。とりあえずは手を出すなよ白井。」

………。

「了解……が、用意だけはさせてもらう。」

その言葉通り白井機は射撃体勢のまま姿勢を崩さない。

「佐良、自分のタイミングでいっていいぞ~。」

「了解。」

佐良はなおも接近してくる3機のAMへ向け、照準を軽く遊ばせていた。

佐良機のガトリングガンの射程距離には未だ到達していない。

「佐良、さっきも言ったが全滅はさせるなよ。

面倒なことになるからな。」

舩坂がそう言い終わった時、モニターに映る3機が発砲を開始した。

3機の手に持つライフルから放たれた銃弾は空気を切り裂き、独特の風切り音を発しながら着弾。

佐良の遥か手前に小さな粉塵を上げた。

「まだ…。」

敵機はライフルから銃弾を放ちながら接近してくる。

「…まだ。」

着弾地点が徐々に佐良機に近づいてくる。

次の瞬間、佐良は三度トリガーを絞った。

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