PRAY MACENARY
「ここ…パイロットって二人だけ…?」

基地に帰投する最中、機体の振動に揺られながら佐良はたずねた。

「パイロット?そうだな、乗ってるのはお前を含めて三人だな。」

「少ねぇだろ。前は5人いたんだけどな。

しばらく前にちょい規模のデカい戦闘があってな。減っちまったよ。」

白井と舩坂が順に答え、舩坂はカラカラと笑っていた。

「大きな戦闘…ですか。」

絞り出したように佐良は呟く。

「心配す~んなって。

その戦闘で向こうにもかなりダメージ与えたし。

だからこの所、来るのは今日みたいな偵察ばっかりだからよ。」

未だカラカラと笑う舩坂の声に紛れてポツリと白井が「暫くの間はな。」と呟いていた。

「そんなことより、帰ったら歓迎会だからな。歓・迎・会。

着替えたら寮舎のリビングな。

覚悟しとけよ佐良~。いいトコロ連れてってやるからよ。

白井っ。お前もだから逃げんなよ。」

舩坂は何故か底抜けに明るく笑い。機体の中で佐良は苦笑するしかなかった。
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