PRAY MACENARY
機体から降りた佐良はゆっくりと伸びをした。

決して広くはないコクピット内は小柄な佐良でも少し窮屈である。

佐良機の場合は色々とカスタムされている為に余計にコクピットが狭くなっているのだが…。

「おう、坊主。お疲れさん。」

声の方に佐良が顔を向けると、整備士の飯倉が片手を挙げ、出迎えていた。

佐良は視界の端に無茶な着地で機体に不必要な負荷をかけた為に、整備士に怒られている舩坂が見えたが気にしないことにした。

「お疲れ様です。オヤジさん。」

佐良は軽く頭を下げ、パイロットグローブを外した。

ちなみに飯倉は整備士のため、パイロット間の敬語、敬称禁止のルールには当てはまらない。

「この後ちょっといいか?

狼牙改の整備に関して話があるんだが。」

疲れてるとこ申し訳ないな、と言う飯倉に佐良は二つ返事で了承した。
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