PRAY MACENARY
「優秀なパイロットですか…。」
「ええ。優秀でしょうよ。
今でも軍では話が出ますよ。
貴方の会社が一年前、わずか8機の部隊で50機を超える敵部隊から防衛線を守り切った防衛戦のことは…。
その時のパイロット…、船坂君と…白井君でしたか。
その防衛戦に生き残ったパイロットですから、どう考えても優秀でしょう。」
電話口で男はハッハッハと笑う。
「それに、漆黒の妖狐と呼ばれた貴女もいますしね。
今回、軍の方からそちらに移った時生。
彼女も舩坂君や、白井君には及ばないかもしれませんが中々、優秀なパイロットですよ。
それに合わせて彼女用に新鋭機の隼も付けました。役立ててくださいね。」
霧野は受話器から発せられる声を聞きながら、受話器の向こうにあるであろう薄気味悪ささえ覚える相手の爽やかな笑顔を思い浮かべ、僅かに顔をしかめた。
「それは……敵陣に着々とAMの配備が進められている現状においてもこれ以上の増援は行えない。
あと『優秀な』自分たちで何とかしろ…。ということですか?」
淡々と嫌味を吐く霧野の口調は全く平時と変わらない。
「ええ。優秀でしょうよ。
今でも軍では話が出ますよ。
貴方の会社が一年前、わずか8機の部隊で50機を超える敵部隊から防衛線を守り切った防衛戦のことは…。
その時のパイロット…、船坂君と…白井君でしたか。
その防衛戦に生き残ったパイロットですから、どう考えても優秀でしょう。」
電話口で男はハッハッハと笑う。
「それに、漆黒の妖狐と呼ばれた貴女もいますしね。
今回、軍の方からそちらに移った時生。
彼女も舩坂君や、白井君には及ばないかもしれませんが中々、優秀なパイロットですよ。
それに合わせて彼女用に新鋭機の隼も付けました。役立ててくださいね。」
霧野は受話器から発せられる声を聞きながら、受話器の向こうにあるであろう薄気味悪ささえ覚える相手の爽やかな笑顔を思い浮かべ、僅かに顔をしかめた。
「それは……敵陣に着々とAMの配備が進められている現状においてもこれ以上の増援は行えない。
あと『優秀な』自分たちで何とかしろ…。ということですか?」
淡々と嫌味を吐く霧野の口調は全く平時と変わらない。