PRAY MACENARY
晴天に恵まれた青空の中、1機の群青色のAMがゆったりと空を舞っていた。
「視界良好~。
空も青いし…。飛ぶには絶好のコンディション。」
空を飛ぶ群青色のAM、隼の中で弥羽はご機嫌な様子で呟いた。
飛行機能のないAMでは到達不可能な高度を飛ぶ隼の周りには視界を遮るものはなにもない。
「お~い。新入りのお嬢さん。
初出撃なんだからあんまり先行しないでくれ。」
コクピットに付けられた通信機から舩坂の少し緊張感に欠けた声が流れる。
弥羽は「了解~。」と返事を返すと、速度と共に高度を落としていく。
あっという間に高度を落とし、後続との距離を縮めるために旋回した隼のモニターには赤と深緑の2機の狼牙が映し出された。
「飛行能力、旋回性能、確かに資料にある通りなかなかのものだな…。」
白井は上空から姿を現した新鋭機を眺め感心したように頷いた。