PRAY MACENARY
警報がなった次の瞬間、詳細を確認するため、霧野はデスク上の電話を取っていた。

「西嶋、今の警報は?」

未だ警報が鳴り響く中、霧野は片耳を塞ぎ、受話器の向こう事務兼オペレーターから伝えられる情報に集中している。

「わかった。

こちらのAMは?二機ともいける?

いけるのであれば準備でき次第、出撃。」

そこまで言い終わり、霧野は目の前の佐良を見つめた。

あなたはどうする?

まるで口に出したかのようにありありと伝わる視線。

佐良は静かに頷き、椅子から立ち上がった。

「西嶋、佐良も出すわ。

飯倉さんに機体のチェックと弾薬の補充をさせて。

私もそっちに行く。」

そこまで言い切り、霧野は電話を切った。

そして、ドアを開き掛けた佐良の背に向かい声を放る。

「佐良、こちらからはあなたを含め三機。

他の二機は先行して防衛線付近で待機させる。

あなたには機体のチェックと弾薬の補充が済み次第出てもらう。

チェックは整備士の飯倉にさせるから、その指示に従って。」
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