花の咲く頃に
あと9日
ひまわり
次の日、言った通りに彼は現れた。
短い挨拶を交わすと、彼は昨日と同じ様に窓からひまわりを眺めた。
そんなにひまわりが好きなのか。
私にはそんなに夢中になれる程好きなものはない。
しいて言えば本だけど、好きとは違う。
気を紛らす為のもの。
どの話が好きとか、あの話を読んで泣いたとか。
そんなのはどうだっていい。
だから物語じゃなくてもいい。
詩集でも図鑑でも専門書でも。