花の咲く頃に
私の感想は『やっぱりね』。
不思議と驚きはしなかった。
「いつ来ているの?」
「夜。図書館が閉まったあと」
「入れるの?」
「うん。合鍵を作って貰ったんだ」
何故わざわざそこまでして夜の図書館に来るのだろう。
昼間来ればいいだけの話。
そして彼は現に今昼間の図書館に来ている。
「昨日は何故昼間に来たの?」
「夏休み中だから誰もいないと思ったから」
話が長くなると感じたのか、彼は窓の下に座った。
後ろから当たる日の光が彼の髪を照らした。
キラキラ光って綺麗だった。