花の咲く頃に



私は彼と会う度に、彼に惹かれていく。


彼が人間でないと知った今も。



私はいつもの距離を縮めた。


彼の目の前に立ち、両手を取った。

彼の手は人並み外れて白いものの、触れた感じは人間と同じ。


不思議な感じがした。


そして私がこうして誰かに触れる事も、凄く久し振りの事だった。



「美桜?」


「アオイ。私、あなたが好き」





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