花の咲く頃に



私も彼の背中に手を回し、服をぎゅっと掴んだ。

こうしていられるのもきっと今だけ…。



「美桜」

「何?」

「……僕の星に一緒に帰らない?」



アオイの星……。

一緒に?



「僕は美桜と離れたくない。一緒に行こう?」



私だって離れたくない。



私は地球になんの執着もない。

私がいなくなったって誰も悲しまない。


だったら断る理由は、ない……。



「私……」





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