僕ときみの秘密な隠れ家






「…あ、えっと…
リンはどうして僕の家の前にいたの?」




心臓の高鳴りを感じる。
リンを見ただけで息が上がりそうになる






「…さあ…気づいたらベッドの上だった。」



さっきよりも心を開いてくれているのか
ちゃんとした文章で話してくれる。




「うーん、そっか…」




さて、リンはどこからきたのだろう
っていうか、リンに家はあるのだろうか…





「リン、家ってどこ?」



リンの表情が一気に強張ったのがわかった。




「あ、あたし…家に帰されるの…?」


「うーん、帰すっていうより家どこかなって」


「家はある、けど…」


「けど?」




俯いてしまったリンの表情はわからない。
ただ、家に帰りたくはないとだけわかった。






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