僕ときみの秘密な隠れ家
寝支度を済ませ、
リンがいる寝室へ入った
「…リン?大丈夫?」
リンは間接照明だけつけて
ベットの上で体育座りをしていた
僕が入ってきたのも気づかないほど
なにか考え事に集中していたのだろう
リンは僕の声で顔を上げた
リンの隣に座る
ぎしり、とスプリングの音がやけに響く
僕は子供をあやすようにリンをそっと抱きしめた
「ん?裕、どうしたの?」
「話したくない過去なら
無理に話さなくたっていい。
僕に話してくれるのは少しずつでいいから…」
平気な振りして涙を堪えているのを見ると
余計に気になるし、こっちも辛い。