大好きっ!!
パシッ…

うそ…

雄は殴られたのではなくこぶしを受け止め平気な顔をしている。

「にーちゃん、まだやる?」

「…ッ!!!」

男たちは逃げた。


また雄に迷惑をかけた。

あたしの瞳には涙があふれた。

「…じゃぁな、木田」

「待って…!!雄、待って!!」

「ありがとう、ありがとう…!!!」

「木田…」

「ホントにありがとう…あのね、もう、雄、ううん、椎田君には迷惑かけられないよ…」

「木田…」

「じゃぁ、また明日ね」

なんであたし笑ってるんだろう…

胸が痛いのに、苦しいのに、せつないのに…

あぁ、分かった。

これが愛ってものなんだ。

愛ってきれいだな、そう感じた。
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