大好きっ!!
あの日から1週間がたった。
相変わらずいじめはやまない。
今あたしは机に書かれた落書きを消している。
「おい」
「椎田君…?」
「これ、使え」
差し出されたのは激落●くん。
「でもっ…」
「…ぬらすとよく落ちるぞ?桜音」
「桜音って…今…」
ざわついた教室の中、桜音って呼ばれた瞬間から雄の声しか聞こえない…
「ダメか?お前の名前は桜音…だろ?」
「ダメじゃ、ダメなんかじゃ…ないよッ…」
あたしは教室なのに泣いてしまった。
「げっ!!」
椎田君はあたしを屋上まで連れていった。
「桜音、もう泣くな。」
「もう、もう…雄って呼んでも…いいの?」
「当たり前だろ…俺が悪かった」
「えっ…?」
「その、もう、桜音をつらい目にあわせたくなくて…ついひどいこと言っちまった…」
「雄…!!」
雄が抱きしめてくれた。
冷え切った心が温まっていく…
「もう、帰るか。」
「うん。いこっ♪」
「なんつーか、立ち直り早いな…」
「そう?雄のおかげじゃない?」
ぼんっ!と顔を真っ赤にさせる雄。