大好きっ!!
「ふぇッ…」

遅れただけ。

そう自分に言い聞かせて落ち着かせようとするが、涙は止まらない。

「桜音~~~!!!!」

そう、走ってきてくれる男の子は…

まぎれもない、雄だった。

「雄…っ!」

「えっ!泣いてた…?ごめんな、遅れたせいで。よしよし」

そういって雄は頭をなでてくれた。

「ッッッ///」

真っ赤になるあたし。

「なんで…遅れたの…?」

「~///いわなきゃだめか?」

「うん、あたしを泣かせたんだから、いってよね!!」

「ぅわ、復活したのかよ…ま、いいや。」

「で、なにっ?!」

「…る…て…ね…た」

「えっ?聞こえない」

「あぁー!!昨日の夜、緊張しすぎて眠れなくて寝坊したんだよっ!悪いか!」

「…ぷっ」

笑える。あたし、こんなことで泣いてたんだ!!

「あっははははは!!」

「あと、洋服選びにも苦労した。」

「前もってきめとかないからだよーん!!」

「うわっ、スゲーむかつくっ!」

「へっへーんだ♪」

そういえば、雄、すごくカッコいい…

全体的にモノトーンの落ち着いた感じでまとめてあるのが似合う…

「なに見てんだよ?」

「ううん、カッコいい❤」

あたしは満面の笑みでいった。

その瞬間、雄の顔がぼぼぼぼっ!と音がするくらいの勢いで真っ赤になった。

かわいい~^^

「…行くぞっ」

「はーい♪」
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