年下男子♂
けど私はドアから離れなかった。
智也と裕也くんの会話を盗み聞きするために。
耳をドアに押しつけた。
「裕也ってさあー彼女いんの??」
智也の声が聞こえてきた。
智也ナイス!!
それ私もかなり知りたい!
ドクンドクンドクン…
心臓がドキドキする。
「いないよ」
裕也は平然とした声で言った。
やった!!!
ならまだ私にもチャンスはある!!
裕也くんイケメンだからもう彼女いるんじゃないかと思ってた〜
よかった〜
「俺自分が好きなやつを彼女にするつもりだから。今のところ初恋まだだしね。」
裕也が付け足していった。
「え〜〜!!」
つい大声で叫んでしまった。
告白された回数0のモテない私に超イケメンな裕也くんが惚れるわけない……。
無理だよ………。
私はその場にしゃがみこんだ。
バンッ
「…痛!」
そのとき智也がドアを思いっきり開けた。
そのせいで私はドアにはね返されてしまった。
頭がズキズキする。
「やっぱ姉ちゃんそこにいたのか!俺たちの話盗み聞きしてただろ!?」
さっき私が大声を出してしまったせいで智也に気付かれてしまった。