年下男子♂

そして彼は私の前に来た｡



私はゆっくり顔を上げた｡






｢裕也くん……｣


私の前に居たのは裕也だった｡




｢泣いてるの…俺のせい？｣


裕也は悲しそうに言った｡


｢裕也くんは…ひっく…悪くないよ……引っ越しは…裕也くんが決めたことじゃ…ないし…ひっく……｣



私は泣きながら言った｡



別に裕也くんが悪いわけじゃない｡



悪いのは神様だよ―…











ギュッ―…



その時、裕也に抱き締められた｡








｢え………？！｣



私は顔を赤くした｡









｢せめて……少しでも元気になってほしいから、気が済むまで泣いて？｣



裕也は優しく言った｡





裕也くんのかけてくれた言葉は










とても








温かかった｡



｢うぅ…ひっく……｣



私は裕也に抱き締められながら気が済むまで泣いた｡