年下男子♂
「え?もう出発するんですよね……?」
私は疑問に思い質問した。
「え?まだよ?出発は8時だから」
愛里沙のお母さんは首を振って笑った。
「え?!今…何時ですか?」
「6時56分よ」
愛里沙のお母さんは手首につけている腕時計を見て言った。
え??
私は6時半の目覚ましで起きたはずで、けど智也が7時半って言い出して……あれ??
「智也!私の目覚ましじゃなくて掛け時計の時間がずれてたんじゃないの?!」
それしか考えられない。
「そうかもなあ(笑)」
智也は全く悪気のないような笑みを浮かべた。
「あんたねー!せっかく急いで準備したのに意味ないじゃん!!」
「は?そんなん知るか!怒るなら掛け時計に怒れよ!」
「は?!(怒)」
私と智也は愛里沙のお母さんのコトなんか一つも気にせずケンカを始めた。
「いいのよ!早く来てくれたほうが愛里沙と裕也も喜ぶと思うし!」
愛里沙のお母さんは私と智也を引き離した。
「あ…すいません!朝っぱらからうるさくして…」
私は頬を赤くして頭を下げた。
智也は不機嫌そうにそっぽを向いた。