年下男子♂
「ちょっと」
裕也が私に手招きしてきた。
「何?」
私は涙を拭い笑顔で裕也のところへ行った。
「コレ!最近ケータイ買ってもらったんだ!言うの遅れてゴメンな!」
裕也はメアドの書かれた紙を渡してきた。
「ありがとう!毎日メールする!!」
嬉しい!!
離れてたってメールでお互い通じ合うことができる!
「俺も!電話もするからな!」
そう言うと裕也は私の顔に近付き小さな声で言った。
「電話で「好きだ」って毎日言ってやるよ」
そして裕也は窓を閉めた。
私の心臓はバクバク鳴っていた。
そしてタクシーは出発した。
「じゃあね〜〜!!」
「元気でね〜〜!!」
私と由香はタクシーの姿が見えなくなるまでただ叫び続けた。
決して泣きはしなかった。
笑顔で見送った。
「行っちゃったね」
タクシーが見えなくなり、由香は言った。
「うん」
私はタクシーが走っていった方を見つめながら返事した。