ドラゴン・テイル

 コパンを空中でキャッチし、地面に降り立つセルフィリオーナ。そこに、カスタールが上空から追撃をしてきた。再び衝撃波が飛んでくる。

 セルフィリオーナの所にダッシュしたクレイグが、上に向かって剣を振った。

 バチィィンッ

 激しく何かが当たる音。恐らく、剣圧を衝突させ衝撃波を相殺したのだろう。

 間を空けず、クレイグが振り上げた剣を上空にいるカスタールに向かって勢いよく振り下ろす。

 剣圧が、真空波となってカスタールに直進していった。

 だが、真空波はカスタールに届かず、セルフィリオーナの矢と同様何かに阻まれて四散する。

「レインッ! 早く行け!!」

 ウルが叫ぶ。その声に、レインは慌てて穴から顔を引っ込めて走り出した。

「……ちッ、逃がしたか」

 カスタールが舌打ちをして、穴から下へ視線を移す。

 その間に、セルフィリオーナがコパンを連れてウルの元へ戻ってきた。

「うるー!」

 顔を涙でぐちゃぐちゃに濡らしたコパンがウルに抱きつく。

 ウルはそんなコパンに耳打ちをした。

「コパン、宝玉を」

 一瞬、驚いた顔を向けたコパンだが、一つ頷くと地面に魔法陣を描く。


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