あなたは今、誰かをイジメてますか?
第一章 ミサ
「好きな色は何?」

ミサが私に初めて声をかけた言葉だった。



親が離婚して、母に引き取られた私は、小学五年生で全くイントネーションの違う世界に放り込まれた。



関西弁は私にとってはキツく感じられ、下品にも思えた。



どこかで馬鹿にしてた。



しょうもない人種だってね‥。



人間は馬鹿になれるけど、馬鹿じゃない。


だから、私の気持ちは簡単に気づかれてしまう。




こんな転校生と本気で仲良くなろうなんて‥誰も思うはずがなかった。
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